2016年05月22日

しつこい水虫治療記録

自衛隊に勤務する方が、長年の勤務の中で重度の水虫になりました。
「水虫は自衛隊の職業病だ」そうです。
半長靴(編み上げブーツ)をいつも履いているので、このことも影響しているのでしょう。
そして、その水虫を治そうということで、木酢液処理を行いました。

この方の水虫は、足裏全体を覆っている分厚く固化した角質増殖型水虫が特徴です。
親指周辺の写真を示します。

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そして、洗面器の中に木酢液を少量入れて少しお湯を足し、そこへ足を入れて液を付着させます。
あるいは、木酢液の原液をスプレーで足に噴霧しています。

酢酸は弱い酸であり、酸に由来する酸性液が菌(カビ)を殺すとされており、実は酢酸は優秀な殺カビ剤であると言われています。
水虫は皮膚にカビが寄生した皮膚病ですので、酢酸を使えばある程度は水虫を治すことが可能です。
ただ残念なことに、どの程度の濃度の酢酸をどういう処方で使えば水虫が治るのか、系統的に解析した人がいないので、肝心の酢酸の使い方がまだ解明されていない状態です。

この方は、1週間程度の処理を行っています。
1週間後の患部の写真を示します。

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写真を見た範囲内では、患部が改善されたのかどうか、見えにくいですね。
水虫の特徴は、
1、患部に病原菌(カビ)が住み着いていること
2、患部の皮膚組織が重度の損傷していて、分厚い病巣全体に侵蝕された皮膚が積み重なっていること
の2点になります。
ですから、薬剤処理を行って皮膚表層の菌を殺し、菌が死んだ部分の皮膚がはがれて、また下の病巣が表面化する、ということを繰返しながら、患部の死んだ皮膚が新しい皮膚へと入れ替わっていきます。
つまり、重度の水虫病巣では、長い時間をかけて気長に水虫薬を塗ることが不可欠になります。
短期間で治る、ということにはならないのです。
この方の例でも、1週間の処理では水虫はほとんど変化がなかった、というほかありませんね。
興味のある方は、原典をご覧ください。
しつこい水虫治療記録


posted by 水虫博士 at 15:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 水虫治療の体験記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月12日

爪水虫の治療剤

皮膚科開業医が新しい爪水虫の治療剤を紹介しています。
記事を引用します。

爪白癬が、塗り薬だけで治るようになったのは、クレナフィンというお薬が登場してからで、かなり、画期的なできごとでした。
塗り薬だけで、まあまあ良く治るので、肝臓が悪かったり、たくさんの薬を飲んでいて、のみ合わせが悪かったりで、治療を断念していた人にも治療ができるようになったという意味では、とても素晴らしい開発だったと思います。
この度、その第二段でルコナックが発売されました。
今まであったルリコンという水虫外用薬の濃度が5倍になったもので、爪に浸透が良く、外用薬のみの治療が可能になりました。

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日本人の5人に一人は水虫で、10人に一人は爪白癬なんだそうです。
もちろん高齢者になるほど、罹患率は、上がるので、これからますます増えてくると思われます。
薬のバリエーションが増えると、患者さんにとっても、私たち医療者にとっても、治療の可能性が増えるということで、とてもありがたいことですよね。
次々出てくる新薬の開発者たちに心から感謝します。
ルコナック

クレナフィンは、アメリカでバカ売れしている(一・四半期で160億円とか)、という噂です。
爪水虫に対する治療効果(有効率)は20%強程度なのですが、これまでにない爪水虫に対する塗り薬だからでしょうか。
爪水虫に対する有効率は飲み薬には遥かに及ばないのですが、「塗る」という特徴を売っているのでしょう。
クレナフィンの薬剤含有量は10%と高く、ルコナックの含有量も5%と高いので、皮膚への刺激は相当にありそうです。
興味のある方は、皮膚科で入手して下さい。


posted by 水虫博士 at 13:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 水虫薬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月10日

足の指に水泡ができた

「アルクホーリック758」さんは、お酒の飲み過ぎで肝臓を悪くしているそうです。
この正月に足の指に水泡ができたので、水虫だと思って水虫薬を塗りましたが、一向に良くなりません。
そして、足全体が腫れて、高熱が出てしまいました。

「数値は良くても・・・」
正月明け早々、仕事を三日間休むことになってしまった。
年末から配達の仕事が忙しく正月も仕事だった。
足の指に水泡が出来たので、てっきり水虫が出来てしまったと思い市販の薬を塗っていたが一向に良くならず、ついには足全体が腫れだして発熱しだした。
熱はどんどん上がって38度を越してしまったので、仕事仲間がインフルエンザではと言い出し、行きつけの皮膚科と内科をしているクリニックに行った。
医者は診るなり、インフルエンザではないと言い切った。
医者は私がアルコール依存症と知っているのもあって、足を診ると「これは、常在菌に感染しましたね。培養してみましょう。」と言い。胸部レントゲンと採血、抗生剤の点滴をして抗生剤などの処方をしてくれた。
以前にも、どこにでも有る細菌=常在菌が歯茎の傷から感染して発熱したことがあるので、改めて自分の免疫力の弱さを痛感した。
普通の人なら、傷も直ぐに治り傷口から入ってしまった常在菌で高熱になることはめったにないが、痛めつけてしまった肝臓の私の場合はそうはいかない。
一週間後培養検査の結果は、ブドウ状球菌だった。
疲れと小さな傷で三日間休業の年の始まりとなった。今年も一日断酒でがんばろう!
数値は良くても・・・

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この方は、足指の傷からブドウ状球菌が入り、蜂窩織炎(ほうかしきえん)を起こしました。
水虫の患部から雑菌が入り、蜂窩織炎になることも珍しいものではありません。
この方は、優秀な医師に診てもらえて良かったですね。
患部の傷から菌を培養して,ブドウ球菌だと特定していますが、原因菌を特定する作業を行わずに抗生物質だけを処方する医師も多いと思われます。
できることなら、このような優秀なかかりつけ医を確保しておきたいものです。


posted by 水虫博士 at 20:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 水虫に似た皮膚炎 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする