2006年05月16日

水虫を治す薬はノーベル賞?

Q:
水虫を完全に治す薬を発明したら”ノーベル賞”だ、という話があります。
この話は本当でしょうか。

A:
少し前までは、水虫は治らない病気でした。
水虫の治療薬も十分な効果のあるものは開発されておらず、カビを殺す作用のある薬品が水虫治療に転用されている状況でした。
酢酸を水虫治療に用いていたのも、その一つの例です。
特に爪水虫は、「不治の病」といわれたほどに治療薬も治療法もなかったのです。
水虫を治したらノーベル賞、という話は、この頃に生まれたのでしょうね。

1960年代にクロトリマゾールという抗真菌剤(水虫薬)が開発され、ようやく水虫の薬物療法が軌道に乗ってきました。
そして現在では、ラノコナゾール、ブテナフィン、テルビナフィン、アポモルフィンなどのきわめて強力な抗真菌剤が水虫治療の場で使われています。

一般的には、薬は、症状に対する有効量の10倍量が、1回当たりに使用される用量になります。
ところが、水虫治療薬は、外用で使うという特殊事情があるにしても、10倍よりもはるかに高用量を用います。
例えば、クロトリマゾール(液、クリーム)では有効量の100倍の薬剤濃度を含んでいます。
ラノコナゾールなどの最近の薬では、有効量の数百倍以上もの薬物濃度を含んでいます。
そして、それでも水虫は治りにくいのです。

水虫菌というカビを殺す薬剤は、もう既に十分すぎる効力を持つ物質がいくつも開発されています。
それでも水虫は、治りません。
ということになれば、どうすれば皮膚の中に住み着いた水虫を殺せるのか、その手法を探していくことが、今後の水虫治療の課題になるでしょう。

この課題を医学的な手法で解明すれば、その研究者はノーベル賞をもらえる可能性は十分にある、と思われます。
posted by 水虫博士 at 07:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 水虫Q&A | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス: [必須入力]

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック