2006年12月10日

新しい水虫菌

少し前から、新しい水虫菌が話題になっています。
その水虫菌の名前は、トリコフィトン・トンズランス(Trichophyton tonsurans)といいます。

新しい水虫の秘密」:記事全文
トリコフィトン・トンズランス(Trichophyton tonsurans)
これが、その新しい水虫の原因菌(白癬菌)の名前ですが、
トンズランスという名前にビビビと来てしまいました。

このトンズランスですが、元々は日本にはいなかったものが、外国から持ち込まれたようです。柔道をはじめとする格闘技選手が海外の遠征先でもらってきて流行しているそうです。格闘技選手のみならず、家族内感染により主婦の方にも感染がみられているので、格闘技をしないからといっても他人事ではありませんよ。
この菌は感染力が強く、一度感染すると治りにくいので注意が必要。

白癬菌はヒトの角質層(アカ)・毛・爪などの主成分であるケラチンという蛋白質を食べて寄生するカビの1種。足にできると水虫、股にできるとインキンタムシ、体にできると(ゼニ)タムシ、頭にできるとシラクモと呼ばれる。このトンズランスは体・頭に寄生しやすいため、タムシ・シラクモという症状をおこす。

タムシは少しかさかさした、リング状の紅い発疹というのが典型的だが、この水虫菌による場合には症状が軽く、擦り傷やかぶれと思われることも少なくない。格闘技の性質上、顔・首・上半身に主にみられる。シラクモはふけやかさぶたが少しできる程度の症状の軽いものや、black dotといわれる、毛が途中で切れ、毛穴の部分が少し盛り上がって黒く広がるといった症状を呈することが多い。しかし、このトンズランスの特徴として毛穴の中に入り込んでヒトと共生するために、見た目にはほとんど症状が無いことも少なくない。髪が抜けやすくなる。

治療はつけ薬ではなかなか菌陰性化は難しく、可能であれば飲み薬による治療が勧められる。また、格闘技選手においては予防策として、トレーニング後のシャワー励行と共に、抗真菌剤含有シャンプーの使用も勧められている。感染が欧米諸国のように蔓延するのを防ぐ意味でも、予防および早期発見が非常に重要。

身近に格闘家のいない人も注意しておきましょう。。
柔道選手の皮膚真菌症:http://www.judo.or.jp/old/07antidoping/shippei_shinkin.html
神奈川県皮膚科医会-皮膚病の話-:http://kanahifu.umin.jp/story/story-09.html
http://blogs.yahoo.co.jp/suipelksa/42858200.html

水虫は治りにくい皮膚病ですが、その中でも特に治りにくいと強調されているのが、トリコフィトン・トンズランスによる水虫です。
できれば関わりあいたくないものです。
トリコフィトン・トンズランスは、頭髪などの毛穴に入りやすいとされていますので、毛穴の水虫(毛瘡(もうそう)の一種)になりやすいのでしょう。

毛瘡では、水虫菌が毛穴の奥深くに入り込んでいますので、塗り薬ではなかなか治りません。
そして、表面には何の症状もでない隠れ水虫になりやすいです。
これらの特徴は、トリコフィトン・トンズランスに限らず、一般的な水虫菌でも当てはまります。
逆に、トリコフィトン・トンズランスによる水虫が治りにくいとされているのは、頭髪などの毛穴に入ったケースが多いからかもしれません。

記事中に引用されている、柔道選手の皮膚真菌症:http://www.judo.or.jp/old/07antidoping/shippei_shinkin.htmlでは、この菌に対する対応の仕方が詳しく書かれていますので、参考になります。
posted by 水虫博士 at 07:24| Comment(0) | TrackBack(1) | 水虫の本、知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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