2007年01月19日

足の水虫は治るのですか?

皮膚科専門医の西本勝太郎医師は、「みずむしー専門のお医者さんが語るQ&A]という本を書かれています。
この本に書かれているQ&Aの中に、足の水虫は治るのか?という本質的な設問がありますので、それを原文のままご紹介します。

Q(質問)
五十代の男性です。ずいぶん長くみずむしに悩まされています。この病気は、症状がよくなっても完治することはないというのはほんとうですか。

A(回答)
この場合のみずむしが足白癬であれば(たいていに場合そうですが)、答えはノーです。
趾間型足白癬や小水疱型足白癬を外用抗真菌剤で治療すれば、四週間で八十%近くの患者さんは症状がいちじるしく軽快し、一部の患者さんでは肉眼的にまったく病気がなくなるところまできます。

ではなぜ、みずむしは完治しないなどの考えがあるのでしょうか。
多くの患者さんは、病状が強いときにはこまめに治療しますが、数週の治療で症状がなくなってしまうと、とたんに治療を中止してしまいます。四週間くらいの治療で中止すると、まず100パーセント菌は生き残っており、やがて再発します。角化型足白癬や爪白癬では治療期間はさらに長くなります。

それでは、このような足白癬の病変に対して、どのような治療を、どれくらいの期間続ければ再発を起こさないのか、ということですが、これがわかっていないのです。

しかし、わたくしの病院の外来で治療を行った患者さんのなかには、非常に少ないながら、完治したと判断できる方が何人かいます。要は根気と、情けないいい方ですが、病状しだいだとしかいえないのです。
「みずむしー専門のお医者さんが語るQ&A]、138頁 (保健同人社、平成8年発行)

西本医師は、とてもまじめな臨床医であり、学者さんでもあります。
その方が、「足白癬の患者さんのなかには、非常に少ないながら、完治したといえる方が何人かいる。それは、情けないいいかただが、根気と病状しだいだ」 と、医師としては苦悩に満ちた真情を吐露されています。

西本医師は、この著書の中で、白癬菌は人体の中で常在細菌に近い存在になっているために白癬菌を除去し去ることが困難なのではないか、という説を述べられています。
この本は、細部に至るまで西本医師の細かな心配りが行き届いた名著です。
水虫を深く理解したい方には最適の一冊ですね。
posted by 水虫博士 at 07:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 水虫Q&A | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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